さくらいろ備忘録 以下は考察なのでネタバレです。注意。
さて、今回かなり色々なことが明らかになってきて、当初どっちなのか判断付きかねいたことも方向が見えてきた。まあ、それもまだひっくり返す余裕がある話数ではあるので予断は許しませんが。
あといくつかまた謎が増えたのでその辺も含めて、再度明らかになったこと、今の疑問点、用語の整理とかをしてみたいと思います。そういう意味で前回の考察とかなりの部分が被るけど、ご容赦を。また、前回も断ったように今、おいらの手元には録画機器とかがないので、すべての話を一回だけ視聴した結果によります。（ディテールに誤りがある場合はご指摘ください）
- 作品世界内で判明していること
- 魔女が心の弱い人の命を吸い集めて成長し、魔女の卵「グリフシード」を生むのだが、そのグリフシードは魔法少女の力の源であり、本体であるソウルジェムから”けがれ”を吸い取る役目を持つ。そのけがれもまたグリフシードに蓄積すると魔女が羽化する。
- キュゥべぇの役割は、少女の「命と引き替えにする価値のある願い」を一つ叶え、それと引き替えに少女の命をソウルジェムに変える。また、羽化しそうなグリフシードを回収する役目もある。
- 巴マミは交通事故の時に命を失いかけ、自己の救命を願いとしてキュゥべぇと契約した（ようだ）
- 佐倉杏子は、自分の父親の説法をまわりの人に聞いてもらいたくて、キュゥべぇと契約した。やがてそれを知った彼女の父は悲嘆し、彼女を魔女とのの しって一家心中をした。彼女は魔法少女であるが為に生き残ったが、それ以降魔法少女の力を他人のために使う事をやめた。その力が他人を変えてしまうことを 恐れ、何があっても”自己責任”とするために。
- 美樹さやかは思い人の致命的なけがを治すことを望んで契約し、それが為に思い人との関係を親友とのと共に失った。
- 巴マミは、暁美ほむらのことを知らないようだが、暁美ほむらは巴マミのことをよく知っていた。（遠縁の親戚しかおらず、その死が発見されるのはずいぶん先のことになるだろうと発言）
- 暁美ほむらは、鹿目まどかのことをよく知っており、彼女を失うことを（もしくはもっと狭く、彼女が魔法少女になることを、普通の人間でなくなることを）恐れている。
- キュゥべえは鹿目まどかは（彼の基準で）神をも超える魔法少女になれると語った。
- 少女が女性への経過であるように、魔法少女は魔女への経過である。
- キュゥべえの肉体はいくつかスペアがある。肉体を破壊されると、しばらくは行動ができなくなるように見える。（少なくともまどとの契約行為は継続出来なかった）
- 暁美ほむらの能力は時間操作である。
- 魔法少女が生存し続けるためにはソウルジェムを清廉に保つ必要があり、そのためには、使い魔ではなくて魔女を倒してグリーフシードを入手し、けがれを移し続ける必要がある。
- （すくなくとも現在の）キュゥべえは暁美ほむらに二回殺されている。（#8時点がが2回目）
- キュゥべえの本名はインキュベーター
- 作品世界内での疑問点
- そもそも魔女とはどんな存在なのか？
- なぜ魔法少女は魔女と戦わなければならないのか？
- なぜ、キュゥべぇは、執拗にまどかを魔法少女にしようとするのか？
- 暁美ほむら は、なぜはじめはキュゥべぇを攻撃していたのか？
→攻撃しても肉体が復活するのであれば意味がない - 暁美ほむら は、なぜ今はキュゥべぇを攻撃しないのか？
→まどかを悲しませないためか？ - キュゥべぇは、暁美ほむらは「自分が契約したともしてないとも言える」という趣旨の発言をしているが、なぜそんなに曖昧なのか？
- 元々の肉体がどれぐらい損傷しても復活が可能なのか？ ソウルジェムさえ残っていれば、ゼロからの復活ができるのか、それともある程度の肉体が残っている必要があるのか？
- そもそも、肉体の死が魔法少女の死ではないのであれば、巴マミは本当に死んだのか？
- 巴マミのソウルジェムは、普段ピアスに偽装されており、変身後も頭部に追加パーツを付ける描写があるので、おそらくソウルジェムは頭部になるのだと思うが、魔女がマミの頭部を引きちぎったのはソウルジェムを狙ったからなのか？
- そもそも、ソウルジェムはアレでは破壊されたのか？
- もし仮に、そのソウルジェムが、あの魔女のグリフシードに吸収されていたのだとすると、そのグリフシードは暁美ほむらに回収されており、彼女はそれをどうしたのか？
- なぜ、暁美ほむらは結果として、鹿目まどかが魔法少女になる方向で物事を起こすのか。（単に作劇上の理由である可能性もある）→作劇上の都合である可能性が現在濃厚
- 最初に登場したときにキュゥべぇを攻撃することでキュゥべぇがまどかに助けを求めるきっかけを与えた
- 巴マミが死んだときも、あとから危ないところで登場するのではなく、戦う前に登場し、巴マミに自分を拘束させた
- 鹿目まどかが、美樹さやか（の本体であるソウルジェム）を投げ捨てたとき、わざわざ回収してきて戻した （さやかをあきらめていて、まどかが魔法少女にならない方が重要であるならば、回収しない場合の結果の方がより魔法少女への道を閉ざすことになるのではな いか？ すくなくとも魔女退治の現場に まどかが毎回同行するリスクは減る）
- キュゥべぇは魔法少女の力はどのような願い事で契約するかにより決まるという趣旨の発言をしているが、どういう願いで契約すると強い力が出るのか？
- 巴マミは自己の生存を強く望んだと思われるが、ソウルジェムの大きさは大きかったように思う
- 他人の望みのために契約した美樹さやかと佐倉杏子は比較的ソウルジェムが小さかったように思う
- 佐倉杏子は暁美ほむらを「イレギュラー」と呼んだが、それは何を意味するのか？ 作品世界の魔法少女では一般的な用語なのか？
- 「ワルプルギスの夜」とはなにか？
- 物語上の用語に対する考察
- グリフシード＝Grief seed＝悲嘆の種？ →「Grief」を@nifty辞書で引く
- ソウルジェム＝Soul gem＝魂の宝石？ →「soul」を@nifty辞書で引く →「gem」@nifty辞書で引く
- ワルプルギスの夜→ヴァルプルギスの夜であるならば、中欧から北欧における行事。国毎に内容が違うが、北欧ではヴァルプルギスの夜は『死者を囲い込むもの』とされていた。北欧神話の主神オーディンがルーン文字の知識を得るために死んだことを記念するもので、その夜は死者と生者との境が弱くなる時間だといわれる。 → Wikipedia「ヴァルプルギスの夜」
- インキュベーター＝Incubator＝孵卵器 →「incubator」を@nifty辞書で引く → Wikipedia「孵卵器」
- OP映像に関する考察（この部分のみニコニコ動画にて映像を確認しながら執筆）
大前提として、「OP詐欺」だと言われていますが、作品自体がそう見えて実は……という流れなので、素直に考察します。（明らかにノイズっぽいものは除く）
→今の感じだとそのままOP詐欺で終わりそうだがとりあえず保留- タイトルバック直前、まどかが泣いているビジュアル＋「交わした約束忘れないよ/目を閉じて確かめる /押し寄せた闇 振り払って進むよ」と言う歌詞
- 交わした約束とは誰と交わした約束なのか？ マミ？ キュゥべぇ？ さやか？ ほむら？
- まどかは何かを切り捨てて先へ進む決意をする？
- 眠れなくてごろごろするシーン（もしくは眠れない日が何日も続くシーン）で、最後にキュゥべぇの上に倒れ込むのは、結局彼(?)が信頼に足る存在であることの暗示？
- 続いての変身バンク（に相当する部分） 長髪の娘はほむら？ まどかはほむらの存在を内包して魔法少女になる？ もしくは、ほむらの後継者になる？
- 一転して雨の街（本編から考えるとPOPな感じではなく寧ろ写実的）は何か悲しい出来事をまどかが駆け抜けていくことの暗示？
- 巨大な眼とネコのシルエット、黒い子猫を膝にのせて驚いているまどか。黒猫はキュゥべぇの依り代？
- 涙を落としながらほほえむ まどかは、悲しいけど何らかの救済がある展開の暗示？
さて。
とりあえず、魔法少女が魔女の前段であることが明確にキュゥべえの台詞として提示された。ほむらは彼をインキュベーターだと呼んだ。卵から魔法少女を孵化させ、やがて魔女に育ててその結晶であるグリーフシードをキュゥべえが摂取する、一種の自家栽培的なものを予感させるが、その辺はまだ推測の域を出ない。つまり、今のところこの体系の頂点に立つものはキュゥべえのように見えるが、彼自身の台詞によると「一定のルールに従って行動している」とのことなので、更に上位階層が存在する可能性はまだ残っているように思う。
そもそも、魔法少女＝魔女が、卵＝人間から生まれ得るのであれば、それはあの世界では普通の出来事———”卵”は自然に孵化するものなのか？———というのが大きく意味を持ってくるように思える。
もし、かなり高い確率で”卵”が孵化するのであれば……キュゥべえは、やがて巨大な魔女になる”素質”のある少女をあらかじめ魔法少女として、その魔法少女に魔女を狩らせることで、効率よく魔女の発生を抑えているのではないか？（もっともそれは”卵”の平穏な暮らしを守るためではないのであろうが、けっかとして平穏な世界が保たれている）
ワルプルギスの夜が作品中では何を意味するのかが現時点では不明確であるが、ある程度経験を積んだ魔法少女にとっては普遍的な用語であるようだし、杏子は既に体験しているように思えるので、これがどれぐらいのインパクトを持った事象なのかがよくわからないが、語源と思われる事象から判断して、人間が魔法を得て魔女に変わる出来事ではないかと想像される。
ほむらと杏子の会議中に現れたキュゥべえの忠告は「ワルプルギスの夜」以前にさやかに何らかの事象が起きることを示唆しているので、「ワルプルギスの夜」の到来以前にさやかが魔女化するという展開をとりあえず提示しておく。
まどかについては、一見、ステロタイプな「魔法少女的な思いやりを持った」人物に思えるが、むしろ自分に対する自信のなさに起因して、自分のことはあきらめてしまっているように思えてきた。そして過剰に他人のためになりたいと発想するのは、じつは「じぶんが役に立っている」という承認欲求を渇望しているのではないか。簡単に言えば、それは単なる自己保身の為の代償行為に過ぎないのではないか。自己の精神を守る逃避行為なのではないか？
なので、虚淵玄氏のインタビューにあった「これはまどかが魔法少女になるのかどうかを決断するまでの物語」であるならば、まどかが自分を認めて、自分自身のために決断することが、物語の終結であり、その決断は「魔法少女以外の道を選ぶこと」にあるのかもしれない。
あと、暁美ほむら「も」、世界を救うために行動している”のではない” と言うことが判明した。彼女にとっては、世界が滅ぶか否かよりも、まどかが魔法少女になるかどうかの方が重要だと。
ただ、相変わらず行動がそれに伴っていないというか、裏目に出ているというか……
そうそう、QB先生。 そういう本名ならキュゥべえの「ゥ」と「え」はこの表現で”なければならない”よなー。っていうか多分友達の本名がインキュベーターだったら、おいらも「キュゥべえ」って呼ぶわ、多分。早速淫Qβとか言う表現もちらほら。
さあ、賽は投げられた！ が！ あとまだ4話もあるわけですよ！ このペースだとまだ二転三転可能なわけで、おいらの戯言など吹っ飛ばしてくれる展開を期待せざるを得ない、と。